日本では両親が離婚した、或いはさせられたとき子どもの気持ちが尊重され、その幸せが第一には考えられません。
 この国の社会、司法制度は子どもを親の付属物としか考えないからです。
 私たちはこうした実態を広く周知してもらい、両親が離婚しても子どもが両親から平等に愛されて育つ社会を求めています。
 日本では、離婚後はどちらか一方の親しか親と認めない単独親権制度を採用しています。そのため親子の気持ちに関わりなく、引き離される例があとを絶ちません。
 離婚後も子どもが両親と継続的関係を保てれば、その成長発達の精神面において特に良好な結果を与えることは、ジュディス・S・ウォラースタインの研究以降学説としても完全に認められています。
 反対に同居する親が,もう一方の親への否定を子どもに刷り込む行為は、リチャード・A・ガードナー博士によって提唱された PAS(parental alienation syndrome)=片親引き離し症候群の概念によって子どもへの著しい悪影響が認められています。
 私たちは、日本以外のすべての先進諸外国が採用している離婚後の共同親権・共同監護制度の導入、同居できない親が十分に子供の養育に関わることのできる面会交流の確立、子供の権利やその気持ちを正当に評価した法律運用や政策を求めて活動しています。
PAS情報⇒改めPA=片親疎外情報

アメリカでは,子どもと一方の親との面会を拒否する親には認知行動療法が試行されるという情報があります。背後に境界例が潜んでいることが,一般的に認知されていると考えていいでしょう。(境界例=引き離し親ということではありません)

*追加情報* PASの提唱者であるリチャード・ガードナー博士によれば,PASを行う親を調査した結果,そのほとんどに境界例よりむしろパラノイアの症例が観察されたとのことです。パラノイアについてはこちらから→ ウィキペディア
ヤフー百科事典

近年、PASを単に両親間の紛争だけに原因を還元し「子が親を拒絶する現象」という有りもしない学説をでっちあげたり、診断学上のシンドロームの概念には該当しないという批判があることを拡大解釈して、片親引き離し症候群などは存在しないなどという見解を振り回す輩がいますので、正確な情報を掲示します。まず、PAS=Parental Alienation Syndrome(片親引き離し症候群)の概念に付き、父母間の紛争に巻き込まれた子に見られる行動上の特徴として、単に「子が親を拒絶する現象」と呼ばれることが一般的であるという見解についてですが、これは学説でも何でもなく、単なる独善的な論理へのすり替えですから完全に論外です。次にPASが診断学上の症候群の概念には該当しないという見解ですが、この点は確かにリチャード・A・ガードナー(Gardner、1992)とケリー&ジョンストン(Kelly&Johnston、2001)の間で激しい論争があります。しかしケリー&ジョンストンとて監護親による悪意のプログラミングを完全に否定したわけではなく、「疎外された子供」の定義から評価することを提唱し、子どもが他方の親との接触に抵抗を示すケースの全てを、悪意のプログラミングによる片親引き離し症候群と考えるのは単純であると批判し、診断学上のシンドローム(症候群)に該当しないと批判したのです。児童虐待やDVでも初期には”Battered Child Syndrome”あるいは“battered women's Syndrome”という呼び方がされていましたが、やはりシンドロームではないということで今では使われていません。しかし誰も児童虐待やDVを否定しているわけではありません。これについて2008年にアメリカ医学会はPASという診断名はDSM−IV診断基準(精神病の鑑別基準)としては採用しないと発言しています。結論としてはsyndromeという部分ではKelly&Johnstonたちの主張が認められたが、親が不当に疎外されている(PA)、子どもが片親から不当に疎外されている(AC)現象については肯定され、その一因として片親による悪意のコーチングやプログラミングも否定されていないということです。以上詳しくは「離婚で壊れる子どもたち」棚瀬一代著 光文社新書 をご参照ください。尚、当会では今後PASと言う用語を改め、PA=片親疎外と表記します。
団体紹介

カスタム.jpeg
 日本では毎年約25万組の夫婦が離婚し、そのうち約16万組の夫婦には未成年の子供がいます。
 しかし日本では離婚後の両親の一方にしか親権を認めないため、こうした子供たちの多くが一緒に暮らせない父親、或いは母親と十分な関係を築くことが困難です。また同居する親の意向や偏向した司法判断によって親子の気持ちに関わりなく引き離される例も多く、子供と親権者ではない親の人権は差別的状況にあります。
 私たちは子どもの幸せと親子の絆を守るため、こうした現状と戦い,1人でも多くの方に実態を理解してもらうため,あらゆる場所で声を上げていきます。


お知らせバナー紫
父親への監護者指定審判
宿泊面会、別居親が学校行事に参加する権利を認め、特段の事情なく面会交流は阻害されるべきでないとした裁判例

2010年09月01日

毎日新聞8面「離婚と親子の関わり」

毎日新聞8面、記者の目に「離婚と親子の関わり」という記事が掲載されています。

web版はこちら→http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20100831ddm004070131000c.html


PDFファイルはこちら→毎日新聞001.pdf

記事の内容は面会交流には肯定的であり、小田切紀子氏やFPICの意見も引用しつつ、ペアレンティングコーディネーターや第三者機関の整備などかなりいいことも書いてあるのですが、一方で相変わらず例外事例であるDVの問題を挙げて原則共同親権は否定しています。
又、単独親権制度が児童虐待を助長している構造や、理由のない親子切断自体が虐待に相当するという点には触れていません。
この記事を書いた記者の方は自身が母子家庭ということなので、ご自分の立場が視点に微妙な影響を与えている可能性は否定できないと考えられ、中立性には疑問があります。
現状で単独親権を保持している親の中には、面会交流や共同親権を真っ向から否定はしないものの、遡及適用を否定して、既に自分が保持している単独親権には影響が出ないようにしようとしたり(要するに、面会交流でも共同親権でも勝手にやればいいが、自分が得ている子供への支配権を半分渡すなんてとんでもない!離婚が成立している自分たちには適用せず、これから先離婚する夫婦にだけ適用しろ!という自己中な考え)、例によって少数の例外的事案でしかないうえ”冤罪も多数含まれるDV”を理由に制度全体を否定しようという動きが強く見られます。

ここでクローズアップされるのは、落選大臣による悪魔の法案計画の存在です。

総じて悪い記事ではないものの、この記事のような視点だけに依拠すると、空手形の面会交流法案が成立させられ、子どもの権利どころか別居親への迫害に終始する危険性が高くなってきます。
なにより離婚しても協力のできる元夫婦だけに共同親権を認めるのでは、現在の調停の運用となにも変わりません(共同親権は無理ですが、実質的な共同養育を両者が合意できる場合、裁判所はこれを否定することはありません。どうぞ勝手にやって下さいという感じです。)。裁判所などに頼らずとも立派に共同養育をしている元夫婦もおられます。
問題なのは葛藤のある事案においてどのように子の福祉を担保するか夫婦が離婚時に相争わないためにはどういう制度が必要かということです。
そのためには原則共同親権ないしは共同養育、例外的に単独親権(単独養育)とする制度が必要ということです。
単独親権制度が児童虐待を助長している構造や、理由のない親子切断自体が虐待に相当するという点を強く訴えることが必要と思料します。


  
posted by 親子ガード at 02:42| 香川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS&TOPICS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月25日

タイガー・ウッズ共同親権、共同養育で離婚成立

タイガー・ウッズの離婚が成立したそうです。離婚条件は下記のとおりだそうです。

1 エリン夫人はタイガー・ウッズが死んでからも、その女性関係について暴露本を書いたり、マスコミにペラペラ話せない。


2 子ども2人と同居する権利はエリン夫人のもの。


3 親権は2人で分け合う。エリン夫人は離婚後もタイガーが週の半分子どもに会えるよう、米国内に住まなくてはならない。


4 タイガーは子どもに会う時、決して女性を同伴してはならない(婚約・結婚相手除く)。

ちなみにウッズのスキャンダルが離婚原因なので、慰謝料は656億円、2007年のマイケル・ジョーダン($176M)を抜き過去最高。英紙サンが伝えた。ということです。

http://longtailworld.blogspot.com/2010/07/656tiger-woods-pays-750-million-for.html

記事は上記ブログに掲載されていたものなので正確かどうかはわかりませんが、TBO.comの記事からも共同親権・共同養育なのは間違いないようです。

http://www2.tbo.com/content/2010/aug/23/231742/tiger-woods-wife-elin-nordegren-officially-divorce/

ウッズの女性関係のスキャンダルが原因なので両者に相当な葛藤はあるのでしょうが、当然のように共同親権・共同養育が採用されています。当たり前に夫婦関係と親子関係はきっちりと別に考えられているということですが、これを「いや、それはアメリカだから」とかいうはなしは通用しません。
別居親は子どもの養育には関わるな!月一回会っていれば十分だ!などとまかり通るのは日本だけ、おかしいのは日本だけ、世界の中の狂った法制度の国ニッポンだけです。日本の政治家たちはいつまで世界に恥をさらすつもりなのでしょうか・・・?

DVがどーたらこーたら言う話も通用しません。DVの概念自体外国からの輸入ですが、本場の外国人が目を剥くような変なDV法を運用しているのは日本独特です。DVがあるというならその事実をきちんと調べて子どもに影響があるなら必要な限度で制限すれば済むだけのことです。それをいたずらに反対するのは、事実を調べられては困る、DVを利用する利権屋であることの証拠にしかなりません。

これについて、千葉落選大臣が申立て側の立証責任を担保しないまま、さらにDV防止法を厳罰化して共同親権を阻害しようとしているという情報があります。ついでに別居親からの養育費の徴収は強化し、そのうえで全く効果のない空手形の面会交流権を条文化して当事者団体の目を欺こうとしている、という情報があります。ちなみにこれは確実な筋からの情報です。

こうなると別居親は金ばかり取り上げられて、子どもにはせいぜい現在の平均(月一回数時間)の犬に餌をやる時間程度の面会しか認められない。

さらに強化されたDV防止法をもって引き離しを正当化するため、冤罪により交流を断たれる親子は今以上に増える・・・・このような恐ろしい事態を引き起こすことが狙いであると考えられるので、まさに悪魔の法案計画というべきです。

仮に次期国会にこのような法案が提出されたら、全力で反対するべきであることを全国の当事者にお伝えしておきます。どうか目先の””に騙されないようにして下さい。

  
posted by 親子ガード at 01:18| 香川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS&TOPICS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月15日

離婚後の親子の交流問題に関する番組放映のお知らせ〜NHK関西熱視線〜

NHK大阪放送局の報道番組『関西熱視線』で、我が国の離婚後の親子の交流を取り巻く問題に関する番組が放送されます。当会も出演していますが、番組の構成や趣旨は放送局が決めることなので、最終的にどのような番組に仕上がっているかはわかりません。ご興味のある方はご覧ください。

放送局:NHK大阪放送局
放送エリア:大阪、京都、兵庫、奈良、和歌山、滋賀、三重(もしかしたらその他の隣接県でも映るかもしれません)
放送日:8月20日(金)午後7時30分〜同7時55分(25分間)


  
posted by 親子ガード at 02:44| 香川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月09日

韓国親権法の記事〜毎日jpより〜

8月4日付の毎日jpに韓国の親権制度改革の記事が掲載されています。

記事はこちら→韓国親権法記事.pdf


記事の中では。「離婚=縁切り」という伝統的な離婚観は日本と同じ韓国で、なぜ改正が実現したのかについて以下の点が指摘されています。
1 97年の通貨危機による不況で、離婚後、双方の親から引き取られない子どもたちが増え、社会問題になった」
2 離婚家庭の8割が養育費の支払いを受けておらず、定期的に面会交流をする家庭はわずか1割。離婚が増える中、子どもに与える影響への懸念も要因になった。
3 ドメスティックバイオレンス(DV)の被害女性を擁護する立場からは「暴力から逃げるために一刻も早く離婚したい人もいる」という議論もあったが、「子どものことを決めずに離婚できる弊害のほうが問題視された

以上から協議離婚のシステムが大幅に改正されたということです。親権自体は選択的共同親権ですが、面会交流はかなり強く担保されています。養育費の強制執行も可能とのことですが、日本のように会わせないが金は払えというようなものではなく、親が子に対する義務を果たす要素の一環として、子どもと関係を持つこととセットになった合理的な制度です。

また、子どもの意見を聞く重要性が認識されるようになり、聞き取り方などを解説した「意見聴取指針書」も作られ、全国の裁判所で使われているということですが、親権者に有利な子どもの”意思”だけを採用しようとする傾向の強い、日本の家裁の現状を考えると泣きたくなります。

いずれにしても日本は制度面でも司法の運用面でも完全においてけぼりを食っており、アジアの中ででも孤立を深めています。

一刻も早く
制度面、運用面での改正が必要なのは誰の目にも明らかでしょう。


  

posted by 親子ガード at 02:13| 香川 ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | 資料集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月26日

亡国の司法−単独親権・DV防止法・人身保護請求〜弁護士・後藤富士子先生よりの寄稿

弁護士・後藤富士子先生より単独親権・DV防止法・人身保護請求を批判する記事を寄稿戴きましたので掲載します。同様のコラムはみどり共同法律事務所のHPにもアップされています。
http://www.midori-lo.com/column_lawyer_48.html


 亡国の司法――単独親権・DV防止法・人身保護請求


1「子の拉致事件」に変貌する離婚紛争

 ある日突然、わが子が配偶者に拉致され、行方さえ分からない。行方が分かっている場合でも、会うことができない。ありふれた離婚事件なのに、「子の拉致事件」になっている。これが、北朝鮮ではなく、日本の現実である。
 このような理不尽な目に会わせられて、善良な親は、うつ病になり、自殺する者もいる。苦悩煩悶する親を見ると、どのような理由があれ、夫婦の一方が他方の「親としての存在」を否定・抹殺するなんて、このうえない暴虐・迫害で「不法行為」というほかない。ところが、司法の世界では、これが通じない。配偶者に対する親権侵害とも、親権の濫用とも看做されないから、自力救済する以外に、拉致された子を取り戻すことも、会うこともできない。それなのに、自力救済すれば、略取誘拐罪で弾圧されたりする。
 一方、子を置き去りにした妻が、居所を秘匿したまま「監護者指定・子の引渡し」の審判・保全処分を求めると、それが認容され、子の引渡しの強制執行が行われる。その強制執行は、「未成年者目録」に特定された「家畜」の「捕獲」「拉致」さながらである。そして、執行不能になると、「最後の手段」と称して人身保護請求がされ、「拘束者」たる親は、勾引、勾留の脅しにさらされる。
 離婚後の「単独親権」制は、親権喪失事由がないのに、裁判官が片方の親から親権を剥奪できるということ。これ自体、不正義というほかないが、離婚成立前は共同親権なのだから、さらに酷いことである。

2「DV防止法」――子の拉致・隠匿を権力が「援助」
 裁判所に「DV保護命令」を申立てるのは、必ずしもDVの被害が深刻だからではない。むしろ、深刻な被害を受けている「真正被害者」は、保護命令の申し立てができないことも想像に難くない。保護命令申立がされるケースで多いのは、離婚を有利に運ぶための便法と思われる。
 【ケースA】では、夫婦の共有不動産(自宅)から夫を追い出そうとして、妻が子どもを連れて家出し、居所不明のまま、DV保護命令申立をした。居所が不明であるから「接近禁止」など無意味であり、真の狙いは「退去命令」にあった。しかし、「退去命令」は「明渡命令」ではなく、妻が自分の荷物を搬出するために一時的に夫に退去を命じるものである。そこで、夫は、妻の荷物を梱包して、妻の職場に連絡して引き取りを要請したところ、妻は、怒り狂って自宅に警察官と乗り込んできた。結局、夫は、荷物を倉庫に預託し、その旨妻に連絡した。1審も妻の申立を却下したが、抗告審では、妻を「DV防止法10条1項にいう被害者には当らず」、申立を認める余地はないと決定した。それにもかかわらず、2年経過する現在まで、妻は住民票を残したままで、夫は子どもに会うこともできないのである。

 【ケースB】では、妻がDV被害者支援団体の指南を受けて周到に準備したうえ、子どもを連れて失踪した。朝、夫婦で談笑したのに、夜、夫が帰宅すると「もぬけの殻」であった。夫名義の預金も全部持ち出されている。そして、妻代理人弁護士から通知が来て、離婚と婚姻費用分担の調停申立がされた。偶然、妻の居所が分かったので、4ヶ月後に夫と弁護士とで妻の居所に子どもに会いに行ったが、子どもに会わせてもらえず、夫に対して保護命令申立て、弁護士に対して懲戒請求がされた。保護命令申立は1審で却下され、抗告、特別抗告でも変更されなかったが、診断書により「暴力があった」と認定されたことが禍根となった。離婚訴訟手続で、カルテ・検査結果など資料一式の送付嘱託申立をし、妻側から任意に提出されたところ、虚偽の診断書であることが判明した。また、妻が、保護命令申立事件の審尋で治療内容について嘘を述べていることも明らかになった。

 ことほど左様に、DV保護命令の手続自体、適正手続を保障した憲法31条に反するもので、あっという間に「保護命令」が出されてしまう。それは、「配偶者間」という気易さと、命令の効力が6ヶ月ということもあるのだろう。6ヶ月後に再度の申立がされて、初回から却下されるべきであったとわかる「却下決定」がされたケースもある。

 ところで、「DV防止法」の本当の害悪は、平成16年の改正で「援助」の規定が盛り込まれたことである。それは、「子どもを連れて夫の知らないところに引っ越す際に、警察に対して、夫が捜索願を出してきても受理しないでほしい」という
「捜索不受理届」がされると、夫は妻子の行方を知ることができなくなる。しかも、妻が「DV被害者」と自己申告しさえすれば、その他に何の要件も必要としない。これでは、「DV冤罪被害者」が世に溢れるのは当然である。ちなみに、平成20年の警察への「相談」は2万5000件、裁判所への保護命令申立は3000件。かように、保護命令の申立などしなくても、妻は目的を達するのである。換言すると、DV防止法の運用実態は、家庭破壊を教唆したうえ、子の拉致・隠匿を権力的に援助するものとなっている。


3 人身保護請求――誘拐犯よりも迫害される「親」

 平成19年12月、妻が「DV被害」を装って、子を夫に託す置手紙を残して単身家出した。その後、気が変わって、子の親権を主張し、「監護者指定・引渡し」の家事審判・保全処分を申立てた。裁判所は、「DV」ということに気を取られたのであろう、いずれも認容する決定をし、保全執行がされたが、子が嫌がったため、執行不能になった。すると、本案審判が確定しているのに、人身保護請求をしたのである。「請求者」である母は、「本案強制執行は子どもを傷つけるから・・」というのである。しかし、これは「拘束者」である父に勾留の脅しをかけて、嫌がる子どもを差し出させることには平然としているのだから、人倫にもとるし、人間性に対する冒涜というほかない。
 ところが、裁判所は、人身保護命令を発し、被拘束者が出頭していないのに第1回審問期日を行い、第2回審問期日には勾引状を発したうえ、認容の判決をしている。

 このケースでは、そもそも妻が子どもを残して家出したのだから、人身保護法にいう「拘束」の事実が存在しない。家事審判で妻が監護者と指定され、夫に子の引渡しを命じたことで夫の監護が違法となるにしても「拘束」が生じるものではない。また、請求の要件である「他に適当な方法がない」という点でも、本案審判の強制執行ができるのだから、要件を充足しない。したがって、人身保護命令を発する要件に欠けている。

 さらに酷いことに、弁護士会の推薦で選任された子どもの国選代理人は、「被拘束者不出頭のまま審問期日を開いても不利益はないから異議がない」と述べている。そうであっても、法律上、第1回審問期日を開くことはできず、「延期」しなければならないのに、裁判官たちは無知なために開いたのである。人身保護法の第1回審問期日は、刑事手続の「勾留理由開示公判」に擬せられるもので、憲法34条後段に基づくものなのだ。

 しかるに、父母間の「子の身柄奪取」の手段として、家事審判と連動する形で運用されている。親権喪失事由のない親が、どうして国家権力からこれ程の迫害をうけなければならないのか。誘拐犯でさえ、適正手続保障を受けたうえ、刑罰は懲役7年以下である。結局、親権喪失事由のない親から離婚時に親権を剥奪する単独親権制に根本原因があると思われる。

4「親権喪失宣告」を離婚で流用するな

 「DV被害者」と称する妻は、それを理由に夫の親権者不適格を言い募る。しかし、それなら「親権喪失宣告」の申立てをしたらよかろう。DVをでっち上げて行方をくらまし、子どもを隠匿している妻が、申立てをするはずがないが、それは夫に親権喪失事由がないからである。

 また、人身保護請求をする配偶者も、他方配偶者に親権喪失事由がないことを熟知している。「監護者指定・引渡し」という、単独親権制を離婚前に準用した司法判断を錦の御旗にしているにすぎない。

 かように、離婚後単独親権制は、親権喪失事由のない親から親権を剥奪する不正義なものであり、それを活用する親こそ、親権濫用として、親権を喪失させるべきではなかろうか。そうすることによってのみ、「家庭に正義を、子どもに愛を」という家裁の存在意義を達成できると思われる。

                 (
2010724  後藤富士子)


   
posted by 親子ガード at 23:41| 香川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 資料集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする




×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。