PAS情報⇒改めPA=片親疎外情報

アメリカでは,子どもと一方の親との面会を拒否する親には認知行動療法が試行されるという情報があります。背後に境界例が潜んでいることが,一般的に認知されていると考えていいでしょう。(境界例=引き離し親ということではありません)

*追加情報* PASの提唱者であるリチャード・ガードナー博士によれば,PASを行う親を調査した結果,そのほとんどに境界例よりむしろパラノイアの症例が観察されたとのことです。パラノイアについてはこちらから→ ウィキペディア
ヤフー百科事典

近年、PASを単に両親間の紛争だけに原因を還元し「子が親を拒絶する現象」という有りもしない学説をでっちあげたり、診断学上のシンドロームの概念には該当しないという批判があることを拡大解釈して、片親引き離し症候群などは存在しないなどという見解を振り回す輩がいますので、正確な情報を掲示します。まず、PAS=Parental Alienation Syndrome(片親引き離し症候群)の概念に付き、父母間の紛争に巻き込まれた子に見られる行動上の特徴として、単に「子が親を拒絶する現象」と呼ばれることが一般的であるという見解についてですが、これは学説でも何でもなく、単なる独善的な論理へのすり替えですから完全に論外です。次にPASが診断学上の症候群の概念には該当しないという見解ですが、この点は確かにリチャード・A・ガードナー(Gardner、1992)とケリー&ジョンストン(Kelly&Johnston、2001)の間で激しい論争があります。しかしケリー&ジョンストンとて監護親による悪意のプログラミングを完全に否定したわけではなく、「疎外された子供」の定義から評価することを提唱し、子どもが他方の親との接触に抵抗を示すケースの全てを、悪意のプログラミングによる片親引き離し症候群と考えるのは単純であると批判し、診断学上のシンドローム(症候群)に該当しないと批判したのです。児童虐待やDVでも初期には”Battered Child Syndrome”あるいは“battered women's Syndrome”という呼び方がされていましたが、やはりシンドロームではないということで今では使われていません。しかし誰も児童虐待やDVを否定しているわけではありません。これについて2008年にアメリカ医学会はPASという診断名はDSM−IV診断基準(精神病の鑑別基準)としては採用しないと発言しています。結論としてはsyndromeという部分ではKelly&Johnstonたちの主張が認められたが、親が不当に疎外されている(PA)、子どもが片親から不当に疎外されている(AC)現象については肯定され、その一因として片親による悪意のコーチングやプログラミングも否定されていないということです。以上詳しくは「離婚で壊れる子どもたち」棚瀬一代著 光文社新書 をご参照ください。尚、当会では今後PASと言う用語を改め、PA=片親疎外と表記します。
お知らせバナー紫
父親への監護者指定審判
宿泊面会、別居親が学校行事に参加する権利を認め、特段の事情なく面会交流は阻害されるべきでないとした裁判例

2010年12月03日

片親疎外(片親疎外症候群〜PAS)に関する動画

大正大学准教授・青木聡先生が片親疎外片親疎外症候群PAS)に関して非常にわかり易く解説した動画が、YouTubeにアップされています。片親疎外の形成過程、子による引き離す親への協働、標的とされた親に対する子どもの言動などが、外国での学説を交えながら、誰にでもわかるように説明されています。

非常にお勧めです!是非ご視聴下さい。





posted by 親子ガード at 00:48| 香川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 資料集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月09日

韓国親権法の記事〜毎日jpより〜

8月4日付の毎日jpに韓国の親権制度改革の記事が掲載されています。

記事はこちら→韓国親権法記事.pdf


記事の中では。「離婚=縁切り」という伝統的な離婚観は日本と同じ韓国で、なぜ改正が実現したのかについて以下の点が指摘されています。
1 97年の通貨危機による不況で、離婚後、双方の親から引き取られない子どもたちが増え、社会問題になった」
2 離婚家庭の8割が養育費の支払いを受けておらず、定期的に面会交流をする家庭はわずか1割。離婚が増える中、子どもに与える影響への懸念も要因になった。
3 ドメスティックバイオレンス(DV)の被害女性を擁護する立場からは「暴力から逃げるために一刻も早く離婚したい人もいる」という議論もあったが、「子どものことを決めずに離婚できる弊害のほうが問題視された

以上から協議離婚のシステムが大幅に改正されたということです。親権自体は選択的共同親権ですが、面会交流はかなり強く担保されています。養育費の強制執行も可能とのことですが、日本のように会わせないが金は払えというようなものではなく、親が子に対する義務を果たす要素の一環として、子どもと関係を持つこととセットになった合理的な制度です。

また、子どもの意見を聞く重要性が認識されるようになり、聞き取り方などを解説した「意見聴取指針書」も作られ、全国の裁判所で使われているということですが、親権者に有利な子どもの”意思”だけを採用しようとする傾向の強い、日本の家裁の現状を考えると泣きたくなります。

いずれにしても日本は制度面でも司法の運用面でも完全においてけぼりを食っており、アジアの中ででも孤立を深めています。

一刻も早く
制度面、運用面での改正が必要なのは誰の目にも明らかでしょう。


  

posted by 親子ガード at 02:13| 香川 ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | 資料集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月26日

亡国の司法−単独親権・DV防止法・人身保護請求〜弁護士・後藤富士子先生よりの寄稿

弁護士・後藤富士子先生より単独親権・DV防止法・人身保護請求を批判する記事を寄稿戴きましたので掲載します。同様のコラムはみどり共同法律事務所のHPにもアップされています。
http://www.midori-lo.com/column_lawyer_48.html


 亡国の司法――単独親権・DV防止法・人身保護請求


1「子の拉致事件」に変貌する離婚紛争

 ある日突然、わが子が配偶者に拉致され、行方さえ分からない。行方が分かっている場合でも、会うことができない。ありふれた離婚事件なのに、「子の拉致事件」になっている。これが、北朝鮮ではなく、日本の現実である。
 このような理不尽な目に会わせられて、善良な親は、うつ病になり、自殺する者もいる。苦悩煩悶する親を見ると、どのような理由があれ、夫婦の一方が他方の「親としての存在」を否定・抹殺するなんて、このうえない暴虐・迫害で「不法行為」というほかない。ところが、司法の世界では、これが通じない。配偶者に対する親権侵害とも、親権の濫用とも看做されないから、自力救済する以外に、拉致された子を取り戻すことも、会うこともできない。それなのに、自力救済すれば、略取誘拐罪で弾圧されたりする。
 一方、子を置き去りにした妻が、居所を秘匿したまま「監護者指定・子の引渡し」の審判・保全処分を求めると、それが認容され、子の引渡しの強制執行が行われる。その強制執行は、「未成年者目録」に特定された「家畜」の「捕獲」「拉致」さながらである。そして、執行不能になると、「最後の手段」と称して人身保護請求がされ、「拘束者」たる親は、勾引、勾留の脅しにさらされる。
 離婚後の「単独親権」制は、親権喪失事由がないのに、裁判官が片方の親から親権を剥奪できるということ。これ自体、不正義というほかないが、離婚成立前は共同親権なのだから、さらに酷いことである。

2「DV防止法」――子の拉致・隠匿を権力が「援助」
 裁判所に「DV保護命令」を申立てるのは、必ずしもDVの被害が深刻だからではない。むしろ、深刻な被害を受けている「真正被害者」は、保護命令の申し立てができないことも想像に難くない。保護命令申立がされるケースで多いのは、離婚を有利に運ぶための便法と思われる。
 【ケースA】では、夫婦の共有不動産(自宅)から夫を追い出そうとして、妻が子どもを連れて家出し、居所不明のまま、DV保護命令申立をした。居所が不明であるから「接近禁止」など無意味であり、真の狙いは「退去命令」にあった。しかし、「退去命令」は「明渡命令」ではなく、妻が自分の荷物を搬出するために一時的に夫に退去を命じるものである。そこで、夫は、妻の荷物を梱包して、妻の職場に連絡して引き取りを要請したところ、妻は、怒り狂って自宅に警察官と乗り込んできた。結局、夫は、荷物を倉庫に預託し、その旨妻に連絡した。1審も妻の申立を却下したが、抗告審では、妻を「DV防止法10条1項にいう被害者には当らず」、申立を認める余地はないと決定した。それにもかかわらず、2年経過する現在まで、妻は住民票を残したままで、夫は子どもに会うこともできないのである。

 【ケースB】では、妻がDV被害者支援団体の指南を受けて周到に準備したうえ、子どもを連れて失踪した。朝、夫婦で談笑したのに、夜、夫が帰宅すると「もぬけの殻」であった。夫名義の預金も全部持ち出されている。そして、妻代理人弁護士から通知が来て、離婚と婚姻費用分担の調停申立がされた。偶然、妻の居所が分かったので、4ヶ月後に夫と弁護士とで妻の居所に子どもに会いに行ったが、子どもに会わせてもらえず、夫に対して保護命令申立て、弁護士に対して懲戒請求がされた。保護命令申立は1審で却下され、抗告、特別抗告でも変更されなかったが、診断書により「暴力があった」と認定されたことが禍根となった。離婚訴訟手続で、カルテ・検査結果など資料一式の送付嘱託申立をし、妻側から任意に提出されたところ、虚偽の診断書であることが判明した。また、妻が、保護命令申立事件の審尋で治療内容について嘘を述べていることも明らかになった。

 ことほど左様に、DV保護命令の手続自体、適正手続を保障した憲法31条に反するもので、あっという間に「保護命令」が出されてしまう。それは、「配偶者間」という気易さと、命令の効力が6ヶ月ということもあるのだろう。6ヶ月後に再度の申立がされて、初回から却下されるべきであったとわかる「却下決定」がされたケースもある。

 ところで、「DV防止法」の本当の害悪は、平成16年の改正で「援助」の規定が盛り込まれたことである。それは、「子どもを連れて夫の知らないところに引っ越す際に、警察に対して、夫が捜索願を出してきても受理しないでほしい」という
「捜索不受理届」がされると、夫は妻子の行方を知ることができなくなる。しかも、妻が「DV被害者」と自己申告しさえすれば、その他に何の要件も必要としない。これでは、「DV冤罪被害者」が世に溢れるのは当然である。ちなみに、平成20年の警察への「相談」は2万5000件、裁判所への保護命令申立は3000件。かように、保護命令の申立などしなくても、妻は目的を達するのである。換言すると、DV防止法の運用実態は、家庭破壊を教唆したうえ、子の拉致・隠匿を権力的に援助するものとなっている。


3 人身保護請求――誘拐犯よりも迫害される「親」

 平成19年12月、妻が「DV被害」を装って、子を夫に託す置手紙を残して単身家出した。その後、気が変わって、子の親権を主張し、「監護者指定・引渡し」の家事審判・保全処分を申立てた。裁判所は、「DV」ということに気を取られたのであろう、いずれも認容する決定をし、保全執行がされたが、子が嫌がったため、執行不能になった。すると、本案審判が確定しているのに、人身保護請求をしたのである。「請求者」である母は、「本案強制執行は子どもを傷つけるから・・」というのである。しかし、これは「拘束者」である父に勾留の脅しをかけて、嫌がる子どもを差し出させることには平然としているのだから、人倫にもとるし、人間性に対する冒涜というほかない。
 ところが、裁判所は、人身保護命令を発し、被拘束者が出頭していないのに第1回審問期日を行い、第2回審問期日には勾引状を発したうえ、認容の判決をしている。

 このケースでは、そもそも妻が子どもを残して家出したのだから、人身保護法にいう「拘束」の事実が存在しない。家事審判で妻が監護者と指定され、夫に子の引渡しを命じたことで夫の監護が違法となるにしても「拘束」が生じるものではない。また、請求の要件である「他に適当な方法がない」という点でも、本案審判の強制執行ができるのだから、要件を充足しない。したがって、人身保護命令を発する要件に欠けている。

 さらに酷いことに、弁護士会の推薦で選任された子どもの国選代理人は、「被拘束者不出頭のまま審問期日を開いても不利益はないから異議がない」と述べている。そうであっても、法律上、第1回審問期日を開くことはできず、「延期」しなければならないのに、裁判官たちは無知なために開いたのである。人身保護法の第1回審問期日は、刑事手続の「勾留理由開示公判」に擬せられるもので、憲法34条後段に基づくものなのだ。

 しかるに、父母間の「子の身柄奪取」の手段として、家事審判と連動する形で運用されている。親権喪失事由のない親が、どうして国家権力からこれ程の迫害をうけなければならないのか。誘拐犯でさえ、適正手続保障を受けたうえ、刑罰は懲役7年以下である。結局、親権喪失事由のない親から離婚時に親権を剥奪する単独親権制に根本原因があると思われる。

4「親権喪失宣告」を離婚で流用するな

 「DV被害者」と称する妻は、それを理由に夫の親権者不適格を言い募る。しかし、それなら「親権喪失宣告」の申立てをしたらよかろう。DVをでっち上げて行方をくらまし、子どもを隠匿している妻が、申立てをするはずがないが、それは夫に親権喪失事由がないからである。

 また、人身保護請求をする配偶者も、他方配偶者に親権喪失事由がないことを熟知している。「監護者指定・引渡し」という、単独親権制を離婚前に準用した司法判断を錦の御旗にしているにすぎない。

 かように、離婚後単独親権制は、親権喪失事由のない親から親権を剥奪する不正義なものであり、それを活用する親こそ、親権濫用として、親権を喪失させるべきではなかろうか。そうすることによってのみ、「家庭に正義を、子どもに愛を」という家裁の存在意義を達成できると思われる。

                 (
2010724  後藤富士子)


   
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2010年03月16日

親子の絆を破壊させない!!民法改正私案〜弁護士 後藤富士子先生より〜

弁護士、後藤富士子先生より民法改正私案原稿を戴きました。私案の内容は離婚後に共同親権制度を創設するというものではなく、婚姻中・離婚後に拘わらず血族親子双方の権利を固有のものとして定義し、親子の絆”を破壊させないことに主眼が置かれています。

民法
(親権法)改正私案のファイルはこちら⇒親子の絆を破壊させない!!民法改正私案.pdf (ファイルコメント中特に強調したい部分は当会が青字にしました)

尚、同様の記事はこちらにも掲載されています。みどり共同法律事務所コラム

改正案のコメントの中では、現行の家裁の法律運用が離婚前後に親権喪失事由がないのにも関わらず、
片方の親から積極的に親権を剥奪する運用に終始していること親権・管理権喪失規定との法理矛盾、”子の福祉”という概念が偽善的論理に使用されていること〜(離婚後はひとり親家庭にした方が子どもが安定する、頻繁に会わせては子どもが不安定になるという論理だが、実証研究により世界的に否定されている。実は臭いものに蓋をするための論理)〜養親が親権者になるために実親が「親であること」を完全に否定されてしまう点が人倫に背く行為であることが指摘され、単独親権制度よりむしろ家裁裁判官こそが悪の元凶であったことが指摘されています。上記の点は当法人もかねてから指摘してきたことであり、実際家裁での調停・審判・離婚訴訟に関わったことのある当事者の大部分の方が首肯できるのではないかと思います。

改正案は、こうした家裁の恣意的運用を防止するため、”親権”を直系血族親固有の権利として規定し、単独親権にかかる規定の819条は全削除、親権喪失・辞任によらない”子の福祉”という偽善的論理による引き離しを防ぐことに留意されています。

先頃、衆議院第二会館で行われた第14回共同親権と子どもの養育を考える勉強会において提案された棚瀬孝雄教授の「離婚後の共同養育並びに親子交流を促進する法律案」も当法人は支持しています、この法案は特別立法での提案ですが共同親権は選択制となっています。この部分は現行819条に対立しますので、やはり民法の改正が必要になってきます。

従って当法人としては今回の後藤先生の民法改正案を全面的に支持するとともに、民法改正と同時に特別立法を導入することを提案したいと思います。
posted by 親子ガード at 15:51| 香川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 資料集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月15日

棚瀬孝雄先生の離婚後面会交流・共同養育論文〜日弁連「自由と正義」12月号より〜

弁護士、棚瀬孝雄先生が、日弁連の機関紙「自由と正義」12月号に発表した、離婚後の面会交流・共同養育のありかたについての論文を、ご本人の許可をいただいて掲載します。

棚瀬法律事務所
〒160-0022東京都新宿区新宿2丁目8−1新宿セブンビル8階Tel.03-5919-7501 Fax.03-5919-7502
Email: tanase-law@nifty.comHomePage: http://www.law-t.jp


論文のPDFはこちらからどうぞ⇒
両親の離婚と子どもの最善の利益.pdf


論文では、具体的な裁判例を挙げながら、米国における法理解釈と日本の法理解釈を比較検討し、現在の裁判所の親子法運用の不当性、離婚後単独親権のみであることから導かれている現状の酷さに対し、的確且つ鋭い批判が加えられています。

又、科学的根拠に基づいた、ただ単に会うだけでは満たされない共同養育の重要性、両親間の葛藤を超えて実現されなければならない必要性が論じられています。

全体として豊富な知識と的確な論理性に裏打ちされた、とても資料価値の高い論文だと思います。

PASperental alienation syndrome)=片親引き離し症候群に対するカウンター理論もあり、現在、こうした事例でお悩みの方は、是非とも資料として裁判所に提出してみては如何でしょうか?
posted by 親子ガード at 23:21| 香川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 資料集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月19日

フランス人小児科医 アルド・ナウリ氏の講演〜平成21年4月21日開催の国会勉強会〜

平成21年4月21日開催の国会勉強会で行われたフランス人小児科医 アルド・ナウリ氏の講演会のレジュメを在外フランス人議会議員 コンシニ・ティエリさんの許可を得て掲載いたします。
子どもとの面会を求める論拠や,共同監護の有用性を証する非常に有効な資料だと思いますので,ご活用下さい。


日本国駐在フランス共和国大使フィリップ・フォール閣下後援による
日本国国会議員との対話

2009年4月21日 衆議院第二議員会館第1会議室 

小児科医・医学博士 アルド・ナウリ


「たとえ離れて暮らしていたとしても、親と子の交流は子どもが健全に育つために必要です」

はじめに自己紹介をさせて頂きたく存じます。私はアルド・ナウリと申します。パリ大学医学部およびパリの諸病院の小児科専門の医師であります。私は40年にわたりフランスのパリで仕事をしてまいりました。そして社会階層も民族的出自も様々な2万ほどの家族と出会うことになりました。このことから私は家族の世界に関する限り豊富な経験を持つものと自負しております。

この家族という世界のもつ複雑な問題を扱うために、私は自分の受けた医学的教育だけでは満足することができず、さらに心理学をソルボンヌ大学にて、文化人類学をコレージュ・ド・フランスにて、言語学を社会科学高等研究院にて、そして精神分析学をパリのフロイト学派のもとで学びました。

私はこの領域において、専門家の間でそれなりの高い評価をいただいており、おかげで多くの学会で発言をし、専門雑誌に多くの論文を掲載させていただいております。また多くの本を執筆し発表しており、共著のものが50冊ほど、そして単著のものが14冊ほどございます。それらの著作はすべて、家族の中で織りなされる諸関係の様々な側面、そしてその変化について論じておりますが、それはまさに現代の世界において大きな問題となっていることでもあります。これらの私の著作はいずれも大きな反響を呼び、ヨーロッパの多くの国々で重要参考文献となっております。それらはまだ日本語には訳されておりませんが、他の多くの言語に翻訳されております。私の本はこうして数百万の読者を得ることになり、私は相当な数の手紙を受け取ることになりました。

私は200212月に日本を訪れる栄誉に浴しましたが、その時の旅行の思い出、東京、仙台、大阪で私が行った講演の際に素晴らしい歓迎を受けた思い出が深く心に残っております。

本日もわたしは同じような喜びを感じております。本日はさらに皆様方の前でお話しさせていただくという格別の栄誉に浴し、一層光栄に感じております。

 そして、私のお話にこうしてお耳を傾けていただけることを皆様にあらかじめ深く感謝申し上げます。

私が皆様にお話しするようにと依頼されております問題は、なぜ子供にとって、人生全体とまでは言わないまでもその成長期の全体を通じて、両親の「双方」およびその双方の家族とできる限り緊密な接触をもつことが不可欠とまでは言わずとも重要であるのか、という問題です。

私がこれからさせていただくお話は、私の受けた複数の専門的教育から学んだこと、私自身の医師としての職業的経験から学んだこと、そして数多くの人々との出会いから学んだことをもとにして進めてまいりたいと思います。


PDFファイル全文はこちら→アルド・ナウリ講演会_NEW.pdf

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posted by 親子ガード at 00:08| 香川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 資料集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月13日

米国議会下院で米国からブラジル、日本をはじめとする海外への親による子どもの連れ去 りに対して非難、子どもの返還を求める決議が可決されました。

去る3月11日,米国議会下院で米国からブラジル日本をはじめとする海外への親による子どもの連れ去りに対して非難、子どもの返還を求める決議が,全会一致で可決されました。これを受けてヒラリー・クリントン国務長官も中曽根外相に,アフガン対策会議で日本に国際的な子の奪取の民事面に関するハーグ条約の批准を求めたということです。
 

(国際的な子の奪取の民事面に関するハーグ条約は,共同親権運動者間では略して単にハーグ条約と呼称されることが多い。国際離婚時の子どもを巡る紛争解決を目的とした規定であるが,諸外国に比して日本は親権・面会権に関する法整備が為されておらず,唯一離婚後に単独親権制度のみをとり続けているため,共同親権を採用する諸外国との法的整合性がない。

国内法の整備をしなければ条約の批准が難しい為,現在まで批准に至っていないが,平成20年5月に国内法の整備を含め早期の批准を目指すという非公式発表が報道された。

尚,日本はアメリカ・カナダから日本人親による子どもの連れ去り,面会拒否を再三にわたり非難されている。

個別の事例においては,日本の裁判所には非監護親と子どもとの絆を正当に評価するという視点が欠けているために,外国人親を正当な理由なく排斥する事例が目立つ。)


以下決議文 (歩美テムラク 訳)


ページ1


下院決議125


米国議会下院

2009年3月11日

ディビッド・ゴールドマンは2004年6月17日から、
母親であるブルナ・ビアンキ・リベイロ・ゴールドマンが彼の息子ショーンをブラジル
に連れ去るまで彼の常居所であった合衆国へのショーンの返還を実現しようと努力を続けているが、未解決のままとなっている。


2004年8月26日、ニュージャージー州上級裁判所はゴールドマン氏に監護権を与え、ゴールドマン夫人と彼女の両親に直ちにショーンを合衆国へと返還するよう命令し、ゴールドマン夫人と彼女の両親に対し、彼らが続けている行為は合衆国法において親による子の誘拐に当たると指摘した。

2004年9月3日、ゴールドマン氏は、合衆国とブラジル両国ともに加盟国であり、ブラジルと合衆国間においては2003年12月1日に施行された1980年国際的な子の奪取の民事面に関するハーグ条約(ハーグ条約)にもとづき、直ちにショーンを合衆国へ返還するよう申請手続きを行った。

2008年8月22日、ゴールドマン夫人はブラジルで死亡。ショーンは母親と死別し、合衆国にいる血のつながった父親と引き離されたままである。


ページ2


ゴールドマン夫人がブラジルにて再婚したジョアン・パウロ・リンズ・エ・シルバ氏はブラジルの裁判所にショーン・ゴールドマンの監護権を求め、ショーンの血のつながった父親はリンズ・エ・シルバ氏ではなく、ゴールドマン氏であるのにもかかわらず、ゴールドマン氏の名前から自分の名前に書き換えた新しい出生証明書をショーンに発行するよう求める申し立てをした。

さらには、合衆国とブラジルはハーグ条約にて「子どもたちを不当な連れ去りや不当な監護による悪影響から国際的に保護し、彼らの常居所への迅速なる返還を保証する手段を確立するために」というお互いの要望を明らかにしている。

国務省によると、合衆国が常居所でありながら片親によりブラジルに連れ去られ、ハーグ条約の規定に従い合衆国に返還されていない65人の子どもたちに関する51の事件がある。

国務省の2008年4月の国際的な子の奪取の民事面 に関するハーグ 条約の履行状況に関する報告書によれば、「親による子の奪取は子どもを危険にさらし、子どもと、子どもと引き離されている親の双方に長期にわたる深刻な影響を与える。」とある。

 国務省の児童課では、国際的な子の奪取についてすべてが届け出されているとは限らないが、現在合衆国から奪取された2800人以上の子どもたちに関する約1900件の親による海外への子の奪取についての捜査中の事件を扱っている。


3ページ


2007年会計年度において、合衆国の中央当局は ハーグ条約における合衆国の締約国へ合衆国より連れ去られた821人の子どもたちに関する事件に対応した。しかしながら、同年度において、217人の子どもたちしかハーグ条約締約国より合衆国へと返還されていない。

国務省によると、ホンデュラスはハーグ条約加盟国として合意した規定義務を履行しておらず、ブラジル、ブルガリア、チリ、エクアドル、ドイツ、ギリシア、メキシコ、ポーランド及びベネズエラはそれぞれの中央当局、司法、警察の対応においてハーグ条約の規定義務の不履行のパターンを示している。

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posted by 親子ガード at 23:40| 香川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 資料集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月03日

「我が子と生きる権利」を闘おう (弁護士 後藤富士子先生のコラムより転載)

「我が子と生きる権利を闘おう」  後藤 富士子   2009年3月
http://www.midori-lo.com/column_lawyer_36.html

 これまでも、夫婦が別居して子どもの親権争いになる事件を受任してきたが、この2年程、妻が夫に無断で子どもを連れて実家に帰ってしまったり、姿を隠してしまったりして、悲嘆にくれる夫(父)からの依頼が増えている。
 朝、何事も無く会話したのに、夜仕事から帰ってきたら「もぬけの殻」だったというのもある。こういう全く一方的な遁走を正当化する論理が「DV」や「モラハラ」だ。
 しかし、こういう「被害者」は、被害の生々しさなどなく、何ヶ月も前から遁走する計画を練っている。妻が管理していた夫の預金など財産を持ち出し、子どもの学校や健康保険など行政の保護を受け、弁護士がついて法的手続がとられる。
続きを読む
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2009年04月02日

「親権」と「親」の乖離 (弁護士,後藤富士子先生のコラムより転載)







「親権」と「親」の乖離


後藤 富士子

2008年12月
 http://www.midori-lo.com/column_lawyer_34.html

 民法では成人年齢を20歳としており、未成年者は「親権」に服することになっています。「親権」の内容は、子を監護・教育することや居所指定権などです。

 問題は、「親権者」は、養親も含め、「親」でなければなりませんが、「親」なら必ず「親権者」かというと、そうではないことです。
 具体的にいえば、両親の共同親権制は、父母が法律上の結婚をしている間だけのことで、未婚や離婚では、両親がいるのに「親権者」はどちらか一方の単独親権です。未婚や出生前に両親が離婚した場合は、原則として母が親権者で、例外的に協議で父と定めることができます。離婚の場合は、どちらかが原則ということはありませんが、協議でどちらか一方を親権者に決めなければなりません。いずれの場合でも、協議がまとまらないときは、家庭裁判所に審判を求めることができます。
 つまり、単独親権になる場合は、片方は、親でありながら、親権を喪失するのです。しかも、離婚や未婚は、それ自体では親権喪失事由とされる「親権の濫用」「著しい不行跡」に当りません。

 私が弁護士になった1980年には既に、親権争いのために離婚事件が紛糾し、しかも子の「身柄」の争奪が熾烈化する事件を目にしました。当時は、離婚調停を家裁でやって、離婚の合意はあるのに親権の争いがあるために、地裁へ離婚訴訟を提起しなければなりませんでした。離婚訴訟の管轄が家裁になったのは、2004年4月からです。続きを読む
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2009年02月02日

離婚の問題点:訪問ですべきこと、してはならないこと レシア=オスターリーチ、科学修士 家族生活の公開講座専門家 人間発達と家族の研究 アイオワ州立大学

離婚後の子どもとの面会について,両方の親が注意しなければならないことがまとめられています。共同監護が確立されているアメリカならでは続きを読む
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2009年02月01日

アメリカの共同監護報告

離婚後、婚姻外家庭の子どもの権利を守るNGOチルドレンズライツカウンシル(CRC)のウォルター・ベンダさんからアメリカの共同監護事情について以下の回答が送られてきました。


日本での共同監護を考えるうえで大変有益な情報が含まれているので、紹介したいと思います。続きを読む
posted by 親子ガード at 01:52| 香川 ☁| Comment(0) | 資料集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする




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